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まず、電気をよく通す物質と通しにくい物質があることを 理解しなければなりません。 一般に金属は導体、プラスチックは絶縁体と呼ばれます。 よく耳にする半導体は、その中間に位置します。 導体、半導体、絶縁体の定義
電気を流す性質の金属が静電気を発生するというのは妙な話ですが、 実際のところ金属にも静電気が発生します。 金属の一部がアースにつながっている場合は、自由に電荷が移動できるので、 帯電は起こりません。 しかし、絶縁物の上に置いた状態であれば、プラスチックと同様に静電気を 溜め込んでいきます。
トラブルの大きな要因として、「クーロン力」という存在があります。 静電気の極性には+極と−極の2種類があるのですが、 クーロン力というのは、静電気を帯びているもの同士が磁石のS極とN極のように、 同一の極性同士なら反発し合い、異なる極性なら引き合う力のことです。 このクーロン力は、静電気を帯びているものには必ず働く力で、 これがトラブルの要因になることが多いのです。 錠剤や粉末の薬、コーヒー粉、砂糖などが袋装用フィルムの内側や ビンの口に付いたり、フィルムや板ガラスなどが吸着ミスで貼り付いたりするのも、 すべてクーロン力のしわざです。 また帯電物同士が同じ極性に帯電していると、逆に反発し合う力が働きます。 N極の磁石の上にN極の磁石を重ねようとしたときのように、 決まった位置にうまくモノを持っていけなかったり、横のモノを跳ね飛ばしたりします。 それが欠品や、搬送ミスにつながったりします。 空中に漂っているゴミやホコリも、実はトラブルの大きな原因になります。 ゴミやホコリはほとんどが、+か−いずれかの静電気を帯びています。 そのため、+に帯電しているゴミやホコリは、−に帯電しているモノに 引き付けられます。 大気中には、+や−に帯電しているゴミやホコリが無数にあるため、 帯電したあらゆる物質にくっ付いてしまいます。 塗装、蒸着、ノリの塗布などを必要とするモノの場合、表面に付着した ゴミの部分が盛り上がり、ムラになったりして現れます。 また、ホコリやゴミ付着が外観不良につながったり、髪の毛などの 異物混入がユーザーのクレームとなるケースもあります。 そして、静電気が原因で引き合う力は絶縁体に限られたことではなく、 ちょうどノコギリの刃に切り粉が付くように金属のような導体でも起こるのです。
製造現場ではふだんの生活ではまったく考えられないぐらいの摩擦、 はく離が繰り返されており、昔よくやった「下敷きのイタズラ」とは 比べものにならない量の静電気が起きています。 そして、発生した静電気はパイプやホース、フィルムなど電気を 通しにくい(逃がしにくい)物質にどんどんと溜めこまれていきます。 アースにつながれていない場合は、金属などの導体にも帯電が起こります。 そして、強く帯電した物質に、たとえば人など別の物質が近づくと、 帯電している静電気が移動して、パチッという放電が起きるのです。 人がチクリと痛みを感じる程度で、約3kVの帯電電位だといわれています。 空気は本来絶縁なのですが、非常に強い電気を帯びている場合は、 この絶縁層をやぶって電気が流れます。 落雷は、雷雲が溜めている電気が、局所的に空気の絶縁耐圧をこえて 地表に流れる巨大な静電気放電の1つです。 塗装でもシンナー着火の危険性がありますし、有機溶媒を使った ノリ付け作業でも同様の危険が考えられます。 絶縁性でしかも可燃性の石油を扱う際の静電気放電は、もっとも恐れられています。 このような液体をパイプに流すと、パイプ内壁との摩擦によって液体が帯電し、 きわめて危険な状態をつくります。 もちろん、石油関係はひとたび事故が起これば大惨事が予想されるため、 作業基準がきちんと決められており、それが守られている限り、 ほとんど事故はおこりません。 しかし、「たかが静電気」と見くびってはいけないことが、 おわかりいただけると思います。 製造現場や作業場で起きる火災や爆発の原因が、実は静電気放電であるという ケースは、十分に考えられることです。 空気と混合した可燃性ガスのなかで火花放電が起こるとき、放電のエネルギーが ある値をこえると着火し、爆発します。 ちなみにこの値を、最小着火エネルギーといいます。
ラミネート工程でまれに観察される小さなピンホールは、静電気の 放電エネルギーが薄いフィルムに穴をあけてしまった現象だと考えられます。 静電気放電がモノを破壊するエネルギーは、大きくてもこの程度のものですが、 電子部品を破壊するには十分です。 人がまったく感じないような1kV以下の小さな静電気放電でも、液晶の基盤や ICなどの電子部品に対して起こった場合、「静電破壊」という目に見えない 不良を引き起こしてしまいます。 ICは絶縁性の高い酸化シリコンなどの薄い膜に覆われていています。 ところが、静電気の放電によって、一時的に高い電圧の電気が流れると、 酸化シリコンの絶縁層が破られ、中の回路にきずがついてしまいます。 破壊というと、見た目で壊れてしまった気がしますが、実際は0.1mmにも 満たない小さな回路が動かなくなったり、機能が低下したりする現象です。 外見ではまったくわかりません。 MOS型半導体は、約80〜100Vの電圧がかかるだけで、半導体としての 機能を失ってしまいます。 人がチクリと痛みを感じる程度で、およそ3kVの電圧なので、約80〜100Vという 数値が、いかに小さなものであるかが想像できます。 実際には、酸化膜が不完全だったりすると、もっと低い電圧で破壊されて しまうこともあります。 このように、静電気放電はICなどの電子部品にとって、とても恐ろしい存在なのです。 静電破壊を引き起こす静電気放電を防ぐには、モノを帯電させなければよいのです。 しかし、それほど簡単なことではなく、静電気はモノとモノが触れただけでも起こります。 たとえば、私たちがイスから立ち上がったり、歩き回ったりというように、 普通の動作をするだけでも静電気は発生します。 実は、静電破壊の原因となる帯電体で、真っ先に疑われるのは、 私たち自身です。 人は動き回って作業をするので帯電しやすく、その電位は簡単に 数千〜10000V以上になります。 そして、帯電した作業者が基板を組み立てるとき、静電気に敏感な ICに手を近づけると、放電が起きてしまいます。 しかも、悪いことに、作業者はそのことにまったく気づかず、外見からも 壊れたことがわからないため、後になって原因不明の不良で悩むことになるのです。 その他、金属でできている装置類もアースされていない場合は帯電します。 半導体自体も製造過程で帯電すれば、作業の際に使用するピンセットなどの 導体が近づくことで放電し、内部回路が破壊される危険があります。
アースをとっていても、静電気がしっかり残ってしまう場合があります。 それは、アースが効果的なのは導体の場合だけだということです。 絶縁体が帯電した場合には、アースをしても電荷は移動せず、 そのまま残ってしまいます。 ガラスやプラスチックなどの絶縁体は、アースをしても除電されることは ありません。 しかし、アースをした導体に絶縁体が接していると、絶縁体の静電気が 消えたように見えることがあります。 実際、この状態で絶縁体の電位を測ると、電位は低くなっています。 アースをすれば絶縁体でも除電できるとよく誤解されるのはこのためです。 では、なぜ静電気がなくなったように見えるのか。 アースをした金属は、自由に電荷の移動ができる状態にあります。 そこに帯電した絶縁体が接すると、導体の表面には絶縁体が帯電している 電荷と反対極性の電荷が引き寄せられます。 つまり、アースした導体と接している面では、プラスとマイナスが中和した 状態になり、見かけ上は静電気がなくなったように見えるのです。 しかし、当然ながら、絶縁体の電荷は移動していません。 導体から引き離すと、消えたように見えた静電気はそのまま残っている ことがわかります。 このようにアースが有効かどうかは、帯電しているモノが導体か絶縁体かで まったく違います。 導体に対しては有効なアースも、絶縁体にはまったく効果がないということを 頭に入れて、静電気対策を行ないましょう。
物質の表面に水分を含ませることで静電気を逃がす方法が、 室内の湿度を高くする加湿です。 空気が乾燥しているということは、電気を通しやすい水分が減るということです。 そこで、あるモノに静電気が起きても、電気がなかなか移動せず、 ときには放電を起こしたりもします。 夏より冬の方がよく静電気が起きるのは、もともと空気が乾燥しているうえに、 暖房によってさらに乾燥が進むためです。 なお、湿度には相対湿度と絶対湿度という言い方があり、私たちが ふだん口にする湿度とは相対湿度のことを指しています。 相対湿度は空気が結露せずに含むことのできる水蒸気量を1として、 これに対する実際の水蒸気量をパーセンテージで表したものです。 相対湿度が35%を切ると、一般的に静電気が起きにくいとされる木綿や木などの 天然素材にも、静電気が起きるといわれています。 加湿の方法は、加湿器を使う、水蒸気を噴出する、作業床面に水をまくなどが あります。 しかし実施する際には、装置や設備が錆びないようにすること、モノとモノが水の 表面張力でくっ付かないようすることなどに注意が必要です。
加湿による対策の欠点ををまったく気にせずにできる対策が、 空気のマイナスイオン化です。 マイナスイオンは、微細な水分で作られています。 これは設備を錆びさせるようなこともなく、大きなレベルの水のように 表面張力の心配もありません。 また、プラスに偏った空気のイオンの中では、マイナスイオン化した 製造部品にホコリが磁石の原理のように引き寄せられたり、静電気を 起こしやすくなっています。 機械はすべてプラスイオンを発生しています。 なので、製造現場の空気は必ずといって良いほどプラスイオン化 されています。 そこで、マイナスイオンで空気のイオンを中和することにより、 これらを防ぐことができます。 そのためには、プラスイオン発生量よりも圧倒的にマイナスイオン発生量が 多い発生器を設置しなければなりません。 このサイトでは蛍光灯を換えるだけで300万個/1ccのマイナスイオンを 発生するイオンライトを紹介しています。 潟fンソー、トヨタ自動車、ダイハツ工業等、大企業がこのイオンライトによる 静電気対策を最も適した対策として導入、結果を出してくれています。 参考にされてください。 イオンライト直管型蛍光灯ホームへ 前ページへ |
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